南大阪のなかでも南河内と呼ばれる地域はどこでしょうか?
南大阪というと「大阪の南の方」とイメージできるのですが、「南河内」となるとなかなかパッと思い浮かびません。「南河内」ということは「河内」の「南」ということなんですが「河内」ってどこらへんなのでしょうか?
ではまずは河内とはどこなのかから見ていきましょう。
注意:この記事の内容は行政の公式見解ではありません。
河内とは
旧河内国は大阪府の東側を南北に長くエリアとしていた旧国名です。明治初めの廃藩置県で廃止されました。
現在の市町村でいえば北は枚方市から南は河内長野市まで、大阪平野の東側(山側)の南北に細長いエリアです。大阪府の現在の広域行政区分と、河内国が存在していたころのエリアは若干異なります。
上の地図の水色の部分が旧河内国にあたる現在の市町村です。大阪府の東側の縦に長いエリアであることが分ります。
この自治体を現在の大阪府は、広域行政区分として、北部の枚方市から大東市までを「北河内(きたかわち、または、きたがわち)」、東大阪市、八尾市、柏原市を「中河内(なかかわち、なかがわち)」、松原市・藤井寺市以南を「南河内(みなみかわち、みなみがわち)」と呼んでいます。
ただし、現在の市町村の境界と旧国の境界が一致していません。堺市の東部のや堺市美原区、大阪市内の東部、南部の一部も旧河内国の領域となります。
南河内とは
南河内は河内地域の南地域となります。大阪府の広域行政区分では松原市・藤井寺市以南です。自治体名では松原市、羽曳野市、藤井寺市、太子町、河南町、千早赤阪村、富田林市、大阪狭山市、河内長野市となります。
しかし、中河内と南河内の境界はあいまいで大阪府の広域行政区分では柏原市は中河内地域ですが車のナンバープレートは大阪の南半分の「和泉」ナンバーとなっています。また、広域行政組合として環境事業(ゴミの処理)と消防本部は柏原市、羽曳野市、藤井寺市が共同しています。その場合、3市あわせて「柏羽藤(かしはふじ、もしくは、かしわふじ)」と呼びます。
大和川よりも南側とするとすっきりしそうですが、自治体の境界線は必ずしも大和川に沿っていません。というのは現在の大和川は江戸時代中期の1704年に付け替えられたもので、国境はすでにあったので、大和川は必ずしも旧国境に沿っていないためです。旧大和川は大阪平野に入る(柏原市付近)とすぐに北へ流路を取り、いく筋にも流れを分けて現在の大阪城の北側で大川に合流していました。
また、現在の市町村の境界と旧国の境界が一致していません。大阪市の一部、堺市の一部も旧河内国の領域となります。このブログの南河内エリアはおおよそのエリアということにしたいと思います。